母子生活支援施設(母子寮)の事をご存じでしょうか?
分かりやすく伝えると、母子家庭で18歳未満の子どもを養育している家庭が生活する施設です。
母子寮と呼ばれることもありますが、正式には母子生活支援施設です。
法改正によって母子寮から母子生活支援施設へと名称が変更されました。
児童福祉法では母子生活支援施設とは、配偶者の無い女子またはこれに準ずる事情にある女子およびその者の監護すべき児童を入所させてこれらの者を保護するとともに、これらの者の自立の促進のためにその生活を支援し併せて退所した者について相談その他の援助を行うこを目的とする施設であるとされています。
ちょっと難しいですよね。
簡単に説明しますと、
母子生活支援施設とは、母子家庭(18歳未満の子供を養育している)または母子家庭に準ずる家庭の女性(諸事情により離婚が成立していない等)が子どもと一緒に利用できる施設の事をいいます。
母子生活支援施設にはどんな人が入所できますか?
離婚や未婚、死別等の配偶者がいない女性や、配偶者からの暴力(DV)や児童虐待、配偶者からの遺棄や行方不明、拘置などにより夫婦が一緒に住むことができない女子で児童を養育している家庭が入所できます。
ちょっと難しい表現ですね。
解説しますと、
- 配偶者から暴力を受けている(身体的DV)
(関連記事 母子生活支援施設はDVから逃げた後、安心を提供する場所です。) - 精神的・心理的暴力(精神的DV)
- 配偶者が生活費を渡してくれない(経済的DV)
- 性交渉を強要する(性的DV)
などDVを受けている方、または
- 経済的困窮(関連記事 母子生活支援施設は「経済的に苦しい」などの理由でも入所対象です。)
- 子どもの養育問題
など、生活に密着をした悩みを抱えている母子家庭が利用することができます。
「離婚をしたけど、今後の生活が不安で決断できない。どうしたらいいのか分からない」という方は一人で悩まずに、まずは相談してみて下さい。
他にも相談窓口は沢山あります。
相談には勇気がいることだと思います。ですが、子どもの為にも母親自身の為にも「どのような生活を送ることがベストなのか?」を考え相談を行ってみて下さい。
母子生活支援施設ではどんな支援をしてくれますか?
次に母子生活支援施設で普段どのような生活をしているのか?について書いていきます。母子生活支援施設はシェルターなどとの違いもよく分からないという方もいらっしゃると思います。
まずは母子生活支援施設とシェルターの違いについて簡単に説明します。
シェルター
一時的な避難場所です。傷ついた心身を休め、次にどうしてな生活を送っていくかを考えます。緊急的な避難場所なので生活する期間も決まっています。
母子生活支援施設
住所を構え実際に生活を送る場所です。自立に向けて手に職をつける為に資格取得をしたり、貯蓄をしたりなど、支援員と共に自立へ向けて暮らす場所です。子どもが18歳になるまで利用可能です。
母子生活支援施設の生活全般の支援
次に母子生活支援施設はどんな支援をしているのかについて書いていきます。
【生活全般】
・各種制度、福祉サービス等の情報を提供および同行
・法律相談所等の紹介および同行
・家事全般についての相談
・各種行事の実施
【就労】
・就労についての相談
関連記事(母子生活支援施設では就労支援も行います)
・求人情報、職業訓練についての情報提供
・ハローワークへの同行
・インターネットを利用した就労情報の検索
【住居】
・公営、民間住宅の情報提供(数か月に一度、市が運営する住まいの抽選など)
【子育て】
・放課後や長期休暇中の学習支援(子ども達が学習室に一斉に集い、学びの場を設けます。子ども達も仲良く日々一緒に勉強をして過ごしています)
・子育て問題に関する相談(母親の生活全般の問題、就業に関する問題、子どもの成長など)
【心理】
・心理療法担当職員による母と子どもへのカウンセリングサービスも行っています。一人で解決しようせずしっかりと「心の専門家」に話を聞いてもらい、心身の安定、課題の解決を目的とします。
【その他】
・自立へ向けての生活支援および様々な問題に対する相談支援など
・各種専門機関の紹介や連携による相談支援
・退所後の相談支援および見守りなど
以上が母子生活支援施設で行う支援の内容です。
今回は母子生活支援施設について簡単に書いてみました。DV被害者は日本全国どこにお住まいでも、サンロータス皆実へは入所することは可能です。
母子生活支援施設(母子寮)を利用するまではどうしたらいいの?
この記事を作成している母子生活支援施設 サン・ロータス皆実は広島県にあります。もし夫からのDVなどで悩みましたらお気軽に相談下さい。母子生活支援施設を入所するまでの手順も解説していますので、入所から普段の生活までを紹介しますをご覧ください。
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